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ストレスについて④ [心の問題]

ハンスセリエのストレス学説をわかりやすく説明していきたいと思います。


下の図で説明されることが多いのですが。まず警告反応期からです。


stress04.gif




図 警告反応期、抵抗期、疲憊期について

注)実線の縦軸は抵抗力の強さ、横軸は時間軸を示す。

警告反応期はストレスの比較的初期の状態として、アドレナリンの反応がみられます。

細かくわけて説明すると

まずショック相抗ショック相に分けられます。

ショック相は、ショックに対して適応できていない段階です。



たとえば、森で熊とはちあわせになったことをイメージしてみてください。身体の中では次のような反応が起きます。体温・血圧・血糖値の低下、筋緊張の低下、血液の濃縮、急性胃腸潰瘍の発生などが見られ、数分~1日くらい続きます。



この説明ではなんかわかりにくいですよね、もっとわかりやすく書くと、熊とはちあわせするとはじめは身体的活動は低下し、抵抗力は正常値より大きく低下するのです。

結果このような状態に対し生体は防御のために「闘うか逃げるか」の戦闘態勢を整え抗ショック相に移行する。

抗ショック相は、ショックによる生体防衛反応が高度に現れる段階です。
副腎肥大、胸腺リンパ組織の萎縮、血圧・体温・血糖値の上昇、筋緊張の増加などが見られます。生体の適応現象が始まる時期です。

※これもわかりにくですね・・・

もう少しわかりやすく書くと

抗ショック相では、アドレナリンが分泌され、交感神経系の活動が活発になり、覚醒、活動水準が高くなる。時に過覚醒や過活動になることもあるというわけです。(ハイテンションですね)


時間的には熊とはちあわせたようなときは、ショック相から抗ショック相に移行するのは直ぐということになります。

警告反応期ではアドレナリンが分泌されますから、以前も書いたような以下の反応がみられます。


心拍数上昇→頻脈

血圧上昇→高血圧

瞳孔を開き→まぶしくてしょうがない

ブドウ糖の血中濃度上昇→糖尿

脳の興奮→寝れません。



しかし、この内分泌系による防衛システムは実は物理的ストレスには強くても精神的ストレスに対してはあまりうまく機能しないという弱点もあるそうです。

つまり、あからさまな他者に対する暴力や責任を伴う社会的場面からの逃走は、法治国家を前提とする現代文明社会では許されませんから、生理学的な原始的防衛システムである『闘争反応・逃走反応』では不快なストレスを解消することは無理ですよね。

会社で、嫌味な上司から小言を言われて精神的ストレスを受けたとしても、その場で殴りかかる闘争反応をするわけにはいきませんし、会社から逃走するような反応をとることもできませんから、現代人はそのストレスの反応が時間的経過によって鎮まるまで静かに忍耐しなければならないことが多くなります。

その為、現代社会で最も有効なストレス対処法は、短絡的な攻撃でも反射的な逃走でもなく、外界の出来事や対人関係をどれだけ自己肯定的に建設的な方向に意味づけできるのかということ仕事以外の人間関係や趣味を充実させていくことによってストレスを無理なく解消できる時間を確保することが大切だと思います。

また、精神的にリラックスして安心感や心地良い刺激を得られる『良好な人間関係の構築と維持』を心がけることも重要なことですが、これも現代社会では簡単ではないのいうまでもないことです。


                                                     続きます。
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リュカ

人間なんだもの、ストレスもあるし悩みがあるのも当たり前と、頭の中でわかってはいても、身体はいろいろ影響を受けそうですね^^;
最近は自律神経がおかしいのね、と自覚して
でも薬は飲みたくないからハーブ茶飲んでます(笑)
相変わらず喉はヘンですが、それも受け入れることにしてます。
by リュカ (2013-08-16 13:22) 

T-CHIRO

リュカさん
ストレスが全くないというのもこれまた問題で・・・適度なストレスも色々な面で必要でもあります。
心で理解していても・・身体が正直というのはよくありますね。

もし喉の違和感の原因(おそらくストレス?)に思い当たることがあるようでしたら、違和感が出現してきたら、自分では気にしてない?解決してる問題?だと思っていても実は深いレベルで気にしてるという可能性があります。その際、まずは気にしてる自分を認めてあげれれば、その問題が中和できることもあります。
by T-CHIRO (2013-08-17 16:51) 

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